9月のご案内【店休日】【熟成】

フグは熟成させます

夏場ご提供している天然トラフグは、2~3月の一番旨味が多い時期の

上質なフグを超低温で熟成保存しているので、一年中美味しく

天然ふく料理を楽しむ事が出来ます。

 

9月15日は中秋の名月、まだまだ暑そうなので冷酒と

ふく刺しが合いそうです。

雪ほたる_M

 

【店休日】

9月の店休日

4日()

11日()

18日()19日() 22日()

25日()

日祭日お休み致します。

4月もフグは獲れてます。

天然トラフグ(長崎産)

今の季節に来店したお客様から【まだフグが獲れるのですか?】と多く質問されます。4月に入ると水揚げ量は冬場より減りますが、長崎など近海で獲れたフグが下関までやってきて取引されます。                                 

本日4/14入荷のフグ                               

太古の遺跡からフグの骨

縄文時代の貝塚遺跡からフグの骨が出土しているそうです、フグの種類は主にマフグ類だそうですが、この時代の漁法から推測すると4~5月ごろ産卵のために岸に近づいたフグを食べていたのではないでしょうか。一般的に旬は冬ですが、年中美味しい【ふく料理】を宜しくお願い致します。

フグの定番【ふく刺し】

ふく刺しの豆知識

フグの代表料理【ふく刺し】がお客様に提供されるまでに、少しこだわりが有りますので紹介したいと思います。                              

・三枚におろしたフグの身をサラシに巻いて熟成させます。サラシに巻くことにより余分な水分が抜け、豊富に含まれるタンパク質が旨味成分のアミノ酸に変化し、あめ色に変化していきます。熟成期間は1~2日です。                        

・熟成したフグの身は、専用のフグ引き包丁を使い薄造りに致します。フグ引き包丁は一般的な柳場包丁よりも刃の厚みが薄く、繊細な薄造りに向いています。

・一人前づつ薄造りしたところに、ふく皮、高等ネギなど薬味を盛り付けご提供します。高等ネギは別名:ふぐネギとも呼ばれる、ネギ類の中で最も細く苦みのない高級ネギです。                                  

ふく刺しの食べ方

・ぜひ天然トラフグの旨味を味わっていただく為に、刺身を一枚そのまま何もつけずに召し上がり下さい。噛めば噛むほどフグの旨味と甘みが出てきます。             

・準備として自家製のポン酢に刻みネギ、もみじおろしを入れ

スダチをポン酢にしぼり香りを付けます。                      

・高等ネギ3~4本をふく刺しで巻きポン酢に浸け召し上がり下さい。

ふく皮を巻いても美味しいです。

4月の天然トラフグ

大きい天然トラフグ

冬のイメージが強いトラフグですが、今月に入ってもちろん入荷しています。

最盛期に比べるともちろん少ないですが、この時期産卵などで砂地の沿岸に近づく大型のトラフグが多く入荷します。近代でこそ真冬に何日も沖に出て漁をしますが、江戸時代頃は春から初夏にかけて沿岸に来るフグを食べる事の方が多かったそうです。

この季節のトラフグで、福が来る歓送迎会などお楽しみください。

【ふくひれ酒】が出来るまで。その2

【ふくひれ酒】

ふぐ料理に一番合うお酒、【ふくひれ酒】を手間ひまかけて

作る工程を紹介しています。

ふぐヒレの乾燥までを紹介した、その1からのつづきです。

ふぐヒレを焼く

ひれ酒の味に一番重要な工程で、料理長(ふぐヒレ焼いて20年)が

焦がさず中まで火を通すため、強火の遠火でじっくりと焼き上げます


その日の天候やヒレの乾燥具合で焼き加減を変える熟練の技。


美しいキツネ色に焼きあがったふぐヒレ

駅や空港などのお土産ヒレをご家庭で焼いても、この様には

焼けません。

いよいよ完成

焼きあがったふぐヒレやふぐ皮を、耐熱グラスに入れ

熱々のお酒を注ぎいれ蓋をします。


ポイントは沸騰するぐらいに熱くしたお酒を入れる所

ふぐヒレの出汁が良く出ます。


最後にお客様の前でお酒に火を点けて完成です。

火を点ける事により、アルコールやふぐヒレの余計な香りを飛ばし

飲みやすくします。

ふぐ専門店のこだわりの【ふくひれ酒】を飲みに来て下さい。

【ふくひれ酒】が出来るまで。その1

【ふくひれ酒】

ふぐ料理と共に飲みたくなる、お酒と言えば

ふぐヒレ・ふぐ皮が入った香ばしく琥珀色した、当店の【ふくひれ酒】です。

手間ひまかけて、お客様に飲んでもらうまでの工程を紹介しようと思います。

・ふぐヒレの掃除

博多ぼての【ふくひれ酒】は、当店で下処理した天然トラフグのヒレだけを

使用しています。

まず、一匹のフグから取れる五枚のヒレを包丁で一枚一枚、汚れやヌメリを取り除きます。

この作業が重要で、ここで手を抜くと生臭くなります。

・ふぐヒレの乾燥

丁寧に下処理されたふぐヒレを、戸板に張り乾燥させます。

乾燥させる良い条件は、乾燥した冷たい風が吹く天気の日に

干し始め、一週間から十日陰干しで乾燥させます。

直射日光だと表面だけ乾燥して、芯までなかなか乾きません。

わかり易いように明るいところで撮りました。

ふぐの皮も一緒に乾燥中

乾燥が終わったふぐヒレは、箱に保管し焼かれるのを

待ちます。

今回はここまで、次回その2をお待ちください。

豆知識:ふぐの名前

【ふぐ】名前の由来

日本では、縄文時代の貝塚などから多数のふぐの骨などが出土している

事から、数千年以前からふぐを食べていたことになります。

ふぐらしい魚の記録は、『日本書紀』などに記述されており。

はっきりと記録として、ふぐが記されているのは平安時代に編纂された

日本最古の本草書(薬物辞典)『本草和名』に【和名布久】と記されたのが

初めとみられます。

その他には『和名類聚抄』に【和名布久(ふく)、布久閉(ふくへ)】とあり

ふぐの呼称並びに性質などが記されている。

また【布久(ふく)】の当て字は、ふぐを料理する際にふぐの身を布に巻いて

一晩置いて料理したことに由来する説が有力。

古代より日本で食用されたふぐですが、その毒の有る性質上あまり広くは

食されないようでした。

しかし江戸時代に入り、その毒性により取締りなど厳しいなか、大衆文化として

ふぐ食が広まり【ふく・ふぐ・ふくへ・ふくべ・ふくとう】などと呼ばれ、地方により

若干ことなる事がある。

現代に至り、江戸時代より関東地方で広く使われた【ふぐ】が現在の

一般的な和名として使われている。

ふぐの様々な呼び名

地方によりふぐの呼び名が異なる事があり、いくつか例を紹介します。

下関、福岡:ふく

『ふぐ』は「不具」「不遇」に通じて縁起が悪い。しかし『ふく』であれば

「福」につながり縁起がよいため。

関西(大阪を中心):てっさ、てっちり

ふぐの持つ毒で当ると、命にかかわる事を転じて『鉄砲』、これを

刺身と合わせ短く呼び『てっさ』となる。

島原(長崎県):がんば

『がんば』とは島原地方の方言で「棺おけを」の意味で、ふぐを食べる時に

棺おけを用意する覚悟で食べたのでしょう。『がんば料理』と呼ばれます。

まだまだ地方により呼び名が有ると思いますので、コメントで教えて

いただけると嬉しいです。



豆知識:ふぐ毒の話

ふぐ毒【テトロドトキシン】

ふぐは一般的に、高価、旨い、ヘルシーと共に強い毒性を持つ魚

のイメージが有ると思います。

ふぐ毒の科学的な研究は、ふぐを最も食していた日本で明治頃から始まり

明治42年、田原良純博士により世界で始めて毒成分が抽出され、フグの

学名であるテトラオドンと毒素を意味するトキシンに由来して、テトロドトキシン

と命名されました。

ふぐ毒の構造は非常に複雑で、なかなか解明されませんでしたが今日では

化学式:C11H17N3O8

で表されます。

ふぐの毒性

テトロドトキシンは神経毒で、ふぐ毒摂取による主な症状は

手足や全身の運動神経、血管や呼吸運動神経、知覚神経などを

麻痺させます。

したがってふぐによる食中毒は、まず手足などの痺れから始まり後に全身麻痺を

伴って、最悪の場合呼吸困難に陥り死に至ります。

重症から生還された方の話を本などで読む限り、後半はすさまじく苦しい

という事なので体験したくは無いものです。

ふぐの毒力は、ふぐの種類や部位により違いますが青酸カリの数百倍もの強い

毒力を持ち、大型のトラフグの肝臓でおよそ三十数人を死亡させる程です。

テトロドトキシンは、無味・無臭で水によく溶けるがアルコールには溶けにくい。

また熱に対する抵抗力も強く、無毒化することは非常に困難である。

解毒方法

特効薬や特異療法などが存在しないため、解毒方法は見つかってません

万が一ふぐによる食中毒にかかった場合、一刻も早く設備の整った病院に

行くことが大切です。応急処置としては、消化が進む前に自ら吐き出す

ようにしましょう。

ふぐの毒には、このような特性が有りますのでふぐ料理を

召し上がる際には、熟練の技術者がいる専門店にお越し下さい。


豆知識【フグ図鑑】

以前に製作したホームページで好評いただいた、

豆知識【フグ図鑑】のページは↓

http://www6.ocn.ne.jp/~bote/main.html

上記ページ内の豆知識をクリックしてください。

世界には色々な種類のフグがいます。

「博多ぼて」のこだわり

《天然トラフグ》

トラフグの旬は水温が下がる、秋の彼岸から春の彼岸までと言われておりますが、

一年中旨い天然ふく料理を提供するために

独自の仕入れと高度な保存管理技術を使用。

また、仕入れた品物は当店で熟練のふぐ処理師により、

有毒部位除去や可食部位の熟成、下処理など

全て店内でおこなっており、安心して【天然ふく料理】が召し上がれます。

他店では、刺身を引くだけ、骨付きの身をたたくだけ、の店が多い

《自家製ポン酢》

徳島産の天然すだち果汁をベースに、

天然とらふぐの旨みが引き出せるように、丹精込めて作っています。

《ecoな国産割り箸》

環境に悪いイメージの割り箸ですが、建築資材を製材する過程で生まれる

端材(柱などに使えない部分)を有効利用し作られる国産割り箸。

当店で国産割り箸を使っていただくだけで、森林保護に貢献できます。

(さらに…)