【ふくひれ酒】が出来るまで。その1

【ふくひれ酒】

ふぐ料理と共に飲みたくなる、お酒と言えば

ふぐヒレ・ふぐ皮が入った香ばしく琥珀色した、当店の【ふくひれ酒】です。

手間ひまかけて、お客様に飲んでもらうまでの工程を紹介しようと思います。

・ふぐヒレの掃除

博多ぼての【ふくひれ酒】は、当店で下処理した天然トラフグのヒレだけを

使用しています。

まず、一匹のフグから取れる五枚のヒレを包丁で一枚一枚、汚れやヌメリを取り除きます。

この作業が重要で、ここで手を抜くと生臭くなります。

・ふぐヒレの乾燥

丁寧に下処理されたふぐヒレを、戸板に張り乾燥させます。

乾燥させる良い条件は、乾燥した冷たい風が吹く天気の日に

干し始め、一週間から十日陰干しで乾燥させます。

直射日光だと表面だけ乾燥して、芯までなかなか乾きません。

わかり易いように明るいところで撮りました。

ふぐの皮も一緒に乾燥中

乾燥が終わったふぐヒレは、箱に保管し焼かれるのを

待ちます。

今回はここまで、次回その2をお待ちください。

豆知識:ふぐの名前

【ふぐ】名前の由来

日本では、縄文時代の貝塚などから多数のふぐの骨などが出土している

事から、数千年以前からふぐを食べていたことになります。

ふぐらしい魚の記録は、『日本書紀』などに記述されており。

はっきりと記録として、ふぐが記されているのは平安時代に編纂された

日本最古の本草書(薬物辞典)『本草和名』に【和名布久】と記されたのが

初めとみられます。

その他には『和名類聚抄』に【和名布久(ふく)、布久閉(ふくへ)】とあり

ふぐの呼称並びに性質などが記されている。

また【布久(ふく)】の当て字は、ふぐを料理する際にふぐの身を布に巻いて

一晩置いて料理したことに由来する説が有力。

古代より日本で食用されたふぐですが、その毒の有る性質上あまり広くは

食されないようでした。

しかし江戸時代に入り、その毒性により取締りなど厳しいなか、大衆文化として

ふぐ食が広まり【ふく・ふぐ・ふくへ・ふくべ・ふくとう】などと呼ばれ、地方により

若干ことなる事がある。

現代に至り、江戸時代より関東地方で広く使われた【ふぐ】が現在の

一般的な和名として使われている。

ふぐの様々な呼び名

地方によりふぐの呼び名が異なる事があり、いくつか例を紹介します。

下関、福岡:ふく

『ふぐ』は「不具」「不遇」に通じて縁起が悪い。しかし『ふく』であれば

「福」につながり縁起がよいため。

関西(大阪を中心):てっさ、てっちり

ふぐの持つ毒で当ると、命にかかわる事を転じて『鉄砲』、これを

刺身と合わせ短く呼び『てっさ』となる。

島原(長崎県):がんば

『がんば』とは島原地方の方言で「棺おけを」の意味で、ふぐを食べる時に

棺おけを用意する覚悟で食べたのでしょう。『がんば料理』と呼ばれます。

まだまだ地方により呼び名が有ると思いますので、コメントで教えて

いただけると嬉しいです。



豆知識:ふぐ毒の話

ふぐ毒【テトロドトキシン】

ふぐは一般的に、高価、旨い、ヘルシーと共に強い毒性を持つ魚

のイメージが有ると思います。

ふぐ毒の科学的な研究は、ふぐを最も食していた日本で明治頃から始まり

明治42年、田原良純博士により世界で始めて毒成分が抽出され、フグの

学名であるテトラオドンと毒素を意味するトキシンに由来して、テトロドトキシン

と命名されました。

ふぐ毒の構造は非常に複雑で、なかなか解明されませんでしたが今日では

化学式:C11H17N3O8

で表されます。

ふぐの毒性

テトロドトキシンは神経毒で、ふぐ毒摂取による主な症状は

手足や全身の運動神経、血管や呼吸運動神経、知覚神経などを

麻痺させます。

したがってふぐによる食中毒は、まず手足などの痺れから始まり後に全身麻痺を

伴って、最悪の場合呼吸困難に陥り死に至ります。

重症から生還された方の話を本などで読む限り、後半はすさまじく苦しい

という事なので体験したくは無いものです。

ふぐの毒力は、ふぐの種類や部位により違いますが青酸カリの数百倍もの強い

毒力を持ち、大型のトラフグの肝臓でおよそ三十数人を死亡させる程です。

テトロドトキシンは、無味・無臭で水によく溶けるがアルコールには溶けにくい。

また熱に対する抵抗力も強く、無毒化することは非常に困難である。

解毒方法

特効薬や特異療法などが存在しないため、解毒方法は見つかってません

万が一ふぐによる食中毒にかかった場合、一刻も早く設備の整った病院に

行くことが大切です。応急処置としては、消化が進む前に自ら吐き出す

ようにしましょう。

ふぐの毒には、このような特性が有りますのでふぐ料理を

召し上がる際には、熟練の技術者がいる専門店にお越し下さい。


豆知識【フグ図鑑】

以前に製作したホームページで好評いただいた、

豆知識【フグ図鑑】のページは↓

http://www6.ocn.ne.jp/~bote/main.html

上記ページ内の豆知識をクリックしてください。

世界には色々な種類のフグがいます。

「博多ぼて」のこだわり

《天然トラフグ》

トラフグの旬は水温が下がる、秋の彼岸から春の彼岸までと言われておりますが、

一年中旨い天然ふく料理を提供するために

独自の仕入れと高度な保存管理技術を使用。

また、仕入れた品物は当店で熟練のふぐ処理師により、

有毒部位除去や可食部位の熟成、下処理など

全て店内でおこなっており、安心して【天然ふく料理】が召し上がれます。

他店では、刺身を引くだけ、骨付きの身をたたくだけ、の店が多い

《自家製ポン酢》

徳島産の天然すだち果汁をベースに、

天然とらふぐの旨みが引き出せるように、丹精込めて作っています。

《ecoな国産割り箸》

環境に悪いイメージの割り箸ですが、建築資材を製材する過程で生まれる

端材(柱などに使えない部分)を有効利用し作られる国産割り箸。

当店で国産割り箸を使っていただくだけで、森林保護に貢献できます。

(さらに…)